ユニークであれ

売上をもう少し伸ばすにはどうしたらいいか悩みます。どうしたらいいのか,私たちの考え方を説明します。

  • 顧客の奪い合いは意味がない

    現代社会では,顧客をより多く確保するために,価格を下げたり,サービスを向上させたり,あるいは宣伝広告費にお金をかけるのは当然と思っています。しかし,競合相手がいる環境では,これらの効果は長く続かないでしょう。なぜなら,売上の減った競合相手は売上回復のために同じことをするからです。顧客数が一定の元では,お金をかけた顧客の奪い合いは,双方が貧乏になるだけの結果を招きます。もちろん価格競争は,価格が下がると需要が増えるタイプの商品なら良い競争です。大事なのは競争した結果,需要が増えることです。

  • 大切なのは顧客数を増やす競争

    私たちの業界では,残念ながら価格を下げたからといって需要が急に増えるわけではありません。そこで,従来は顧客ではなかった層を掘り起し,新しく顧客になってもうらうことが大切です。全体の顧客が増えれば,お互い貧乏にならなくてすみます。なぜ,これらの人々が顧客になっていないのか考えてみるべきです。何らかの業界全体の問題があるはずです。その問題をひとつでも解決できれば,新しい顧客を獲得するのは可能なはずです。皆で力を合わせて業界全体の売上を増やす方法を考えてみませんか?

  • 顧客に選んでもらう

    (インターネット上の)口コミがマスコミ以上の影響力のある時代になっています。口コミの世界では悪いことはすぐに伝わりますが,良いことは伝わりにくいものです。良い評判を作るには,一人ひとりの顧客に満足してもらう必要があります。でも顧客の性格もニーズも異なります。同じように接していても,不満を持つ顧客は現れてしまいます。すべての顧客を満足させようとするとどこかに無理が出てしまいます。ではどうするか。それはお客に選んでもらうことです

  • ユニークなものが必要

    自社と他社との違いをワンフレーズで言えますか?この他社との違いを明らかにすることをUSP(ユニーク・サービス・プロミス)といいます。衣料品や食品の専門店は,昔からUSPがはっきりしています。これらの専門店が集まると(ショッピングセンターですね),驚異的な集客が可能になります。これらのお店は,競争関係に見えて,実はより多くのお客を集める協業関係にあるといえます。欧米では,店を入ってすぐの場所にUSPを掲げている所が多いと聞きます。USPがはっきりしていれば,お客は自分に最適な店を選ぶことができます。また店側も不得意な分野のお客を相手にせずに済み,お互いにとってハッピーになります。

  • その前に

    新しいことは,最初は非常に手間がかかります。また,うまくいく保証もありません。一方,他社の真似は,なんとなく簡単にできますし,うまくいきそうな気がします。しかし,伝統的な業務以外は,外から見るとうまくいっているように見ても,実は問題を抱えている場合が多いものです。自社の強みをうまく利用して新規ビジネスを行っているため,安易に他社のビジネスを真似をしてしまうと,より多くの問題を抱えてしまう可能性が高いです。USPを掲げる場合には,まず自社の強みを認識することです。(多くの場合,地域も強みのひとつです)その強みをさらに強くできればUSPが出来上がります。

  • 社名の由来

    今後ますます少子高齢化・人口減少が進みます。伝統的な顧客層だけを相手にしていたのでは売上減少を招きます。一方で,高齢者等,今後増える層もあります。人口減少社会で顧客の奪い合いを行えば,デフレ(値下げ競争)を招きます。日本でデフレが長く続いているのはこれが原因だと思います。デフレ下では何が大切か。私の結論は,「競争社会」ではなく「協業社会」を作ることだと考えています。協業社会を作るには,それぞれの会社がユニークになる(ブティック化する)必要があります。私たちと一緒に協業社会を作りませんか。